昨日の練習で日焼けしたべんぞうさんが「どうすればいいかわかんねー」とボソッと言っていたのを私は聞き逃しませんでした。今日は「どう動けばいいかわからない」「何をすればいいかわからない」となる原因と対策について書いてみたいと思います。
頭も体もついていかない
べんぞうさんの場合は「動き方がわからない」わけではない気がします。レベルの高いプレーもたくさん見てきているし、経験年数も長いから、動き方は知っていると思うのです。それなのに「どうすればいいのかわからなくなる」のは、「自分の動きのテンポが周りのテンポとズレている」からではないでしょうか。
早いテンポで展開がどんどん変わっていって頭が追いつかない。パスがすごい速さで回っていて合わせて動くことができない。という感じで、自分のプレーのテンポが周りの選手よりも遅いとき、「どうしたらいいかわかんねー」という状態になります。私も長らくそういう感じでバスケをしていて、他の人のプレーを見ているだけで少しもボールに触れられないままオフェンスが終わるというのを嫌というほど経験してきました。
「べんぞうさんが見ていないタイミングでボールが動く」とか「べんぞうさんが止まったときに一気に状況が動き出す」とか「べんぞうさんの準備ができたときにオフェンスが終わっている」という場面が何度かあったので、やっぱり「周りと合っていなかった」部分があったんじゃないかなと思います。
動きを捨てる
周りが自分よりも早いテンポで動き回っているときは、その動きすべてをムリに追いかけないほうがいいです。なぜなら、追いかけたもの全てで遅れてしまうから。周りに遅れて動いていると周りの選手の邪魔にもなってしまいますから、動かないでじっとしていたほうがマシです。
でも、自分もオフェンスにからみたい。どうすればいいのか。
自分より早く動いている周りに合わせるには、「動きを捨てる」という方法を使います。全てに合わせようとすると全て遅れるので、いくつか捨ててピンポイントで合わせるようにします。今まさに起ころうとするプレーに合わせるのは諦めて、その次に起こるであろうプレーに合わせるという感じ。そうすることで、全体のプレーのうちのいくつかには合わせることができるようになります。さらに自分より早いテンポのプレーに少しでも合わせられるようになってくると、頭がだんだんと早いテンポに対応してきます。頭が対応してくれれば、体も反応しやすくなります。
立ち止まって動きをよく見てみよう
「動き方がわからない」のは「動き方を知らない」のではなく、「動きのテンポについていけていない」のが原因かもしれません。その場合は自分の動き(テンポ)の遅さを改善できれば問題は解決するし、「動きを捨てる」というテクニックを使えば今の状態でも合わせることはできます。オフェンスのときに立ち止まって周りの選手の動きをよく見てみましょう。自分でも合わせられそうなタイミングが見つけられるはずです。
エーハラのダンク。羽ばたいている。
また、本当に「動き方がわからない」場合は、「移動するなら人が少ないところ」「人が多いところからはいなくなる」という原則にしたがってフロアの状況を見ながら考えれば、だいたいどこに行けばよいかわかると思います。スペースを意識しながらプレイヤーの動きをよく観察してみてください。