自分の意識と動きにタイムラグがあるとき(動こうと思ってすぐに動けない時)というのは、体にブレーキがかかってしまっている状態です。意識としては前に進みたいのに、体はそれを拒むようにブレーキをかけてしまっている。だから加速しようとしても加速できない。でも加速しようとアクセルを踏み続ければ進みます。車と同じで、一瞬ブレーキがかかってから加速し始めます。一度スピードにのってしまえば、そのあとはわりと動ける。一見、自然に動いているようにも見えます。
ブレーキを踏みながら進んでいる
しかし、ブレーキがかかったまま体を動かすというのは、体に大きな負担がかかります。そしてそれは燃費の悪さ(すぐ疲れるとか)だったり、足回りの故障(膝の怪我とか)となって現れてくるんです。こういう動作をしている人というのはたいてい膝を傷めてます。膝が痛くなったり、ひどくなると筋が切れたり、半月板が損傷したり。もちろん、ブレーキをかけながら動いているので、動きがトロいのは言うまでもありません。
こういう怪我をするとすぐ「手術だ!」と考えてしまいがちですが、手術は一時的に痛みを取り除くことはできても、その怪我の原因を取り去ることはできません。動き方が変わってなければ、手術したあともまた同じように痛めます(むしろ手術によってその部位が弱って、手術前よりもよくない状態になるんじゃないでしょうか)。
動作が改善されなければ筋トレしても変わらない
また、ビンスのように「膝の筋肉が足りないから鍛えろ」なんて言われることもあるようですが、それも違います。あの筋肉質のビンスが筋肉足りていないなら、私はどうなるのか。「筋肉が足りていない」のではなく、「正しく力を発揮できていない」と考えるべきです。そういう動作をしてしまっている、そういう姿勢で動いてしまっているということです。
動作が改善されないとですね、筋トレしても同じです。むしろ動作が改善されないまま筋力が強くなったら良くないことが起こるような・・。ただ、筋トレをしていくうちに動作が改善されることはよくありますけど。
結局「動作を改善する」ことを考えないといけないんです。そこに「原因」があるんですから。痛みというのは体からのサインです。「良い動作ができていないよ」って体が教えてくれているんです。膝が痛い人、腰が痛い人は、動作を見つめなおしてみるといいです。私も気づいたことがあれば教えます!