今回は最初にみっちが書いてくれた文章を紹介します。大事な内容な気がするのですが少し難しいので、注釈を付け加えながら考えていきます。私も考えるのがつらくて脳みそがキューってなりました。

バスケには理屈・法則がある

バスケの連携プレーには理屈、法則があります。こうするからシュートまで持って行ける、みたいな。こうするからというかこうすればって感じか。部活の時はただ形式的な連携プレーを教えてもらっただけでその理屈なんて頭で考えなかった気がする。

プレーの最中、他のプレイヤーの動きを見ながら動きの法則にあてはめられる人って判断力ハンパないね。スローモーションで見れたらたぶんできるんだろぅけど。自分は本当に時々だけどスローモーションに見えるときがあって、だいたいそういう時はナイスプレーなんだょね。

理屈って行動で語れないっていうか、やっぱり卓上のことでそれを行動に変換すると手段になるんだょね。だから理屈を理解して、頭の中で整理して展開させて手段として行動する。手段=どーすればできるのか。理屈はみんなおんなじなんさ。

でも手段は個々の能力でかわるょね。だから理屈を教えるのは簡単、でも手段は個々に合ったものを教えなきゃだから難しい。

みっちのスリーポイント

理屈にそったプレーができるように

バスケの連携プレーには理屈、法則があります。こうするからシュートまで持って行ける、みたいな。こうするからというかこうすればって感じか。部活の時はただ形式的な連携プレーを教えてもらっただけでその理屈なんて頭で考えなかった気がする。

ありますね、理屈・法則。例えばボールマンがディフェンスをひきつけたら、他にフリーになっている人がいるからパスを出すっていうのも一つの理屈。そうすることで良いシュートがうちやすくなる=シュートの成功率が高まる=勝利を引き寄せるという感じ。そういう理屈の部分をわかっていなくてもバスケはできるけど、できないと相手と駆け引きの勝負をするということができないね。

プレーの最中、他のプレイヤーの動きを見ながら動きの法則にあてはめられる人って判断力ハンパないね。スローモーションで見れたらたぶんできるんだろぅけど

確かに難しいことなんだけど、これをできるように練習していかなきゃいけないと思うんだよね。うまい人たちはこれをやりながらプレーしているんだから。これができるとゲームを自分たちの意思で「作る」ことができるようになるし、自分たちのプレーがうまくいかなかったときに「じゃあどうすればいいか」「次はこうしてみよう」といったことが考えられるようになる。こういうのがバスケの面白いところだけど、現状ではまだこの楽しさを十分に味わうことはできていないね。

チェストパスの肘

自分は本当に時々だけどスローモーションに見えるときがあって、だいたいそういう時はナイスプレーなんだょね。

私もこの感覚はよくわかる。私の場合はスローモーションで見えるというよりも、「よく見えている」と感じることが多い。例えば、相手が持っているボールをスティールするときって、ボールだけじゃなくて手を叩いてしまったり、腕が絡んでしまったりすることも多いけど、よく見えているときはボールだけをバンッとたたくことができる。ドライブしているときも、目の前のディフェンスだけでなくヘルプディフェンスの動きもよく見えていて、合わせのパスを鋭く決めることができる。

これは自分のほうが速く動けているから、他の選手の動きがよく見えているということではないかなと思っている。みっちがスローモーションに見えるのも同じ理屈じゃないかな。実際にみっちがいいプレーをしているときは、他の人よりも圧倒的に運動量が多いことがほとんど。

オフェンスの目的はいつだって一つ

理屈って行動で語れないっていうか、やっぱり卓上のことでそれを行動に変換すると手段になるんだょね。だから理屈を理解して、頭の中で整理して展開させて手段として行動する。手段=どーすればできるのか。理屈はみんなおんなじなんさ。でも手段は個々の能力でかわるょね。だから理屈を教えるのは簡単、でも手段は個々に合ったものを教えなきゃだから難しい。

この「理屈」という言葉の意味はなにかと言うと、「オフェンスはより良いシュートをうつための形を作る」ということだ。例えばドリブラーがディフェンスを引きつけることができれば、フリーになる選手ができてその選手が良いシュートをうつことができる。ほかには「インサイドにボールを入れてディフェンスを引きつける」とか「スペースをあけて1対1の勝負をさせる」とかいろいろな方法があるけど、全てのプレーに共通しているのは「良いシュートをうつ形を作りたいがためにやっている」ということ。

みっちが「理屈はみんなおんなじなんさ」と言うように、オフェンスはいつだってそのために動いている。ただ、そのやり方は選手の持っている技術・能力によって変わる。例えばじょーとトマでは持っている技術が全然違うから、良いシュートをうつための方法は違っていて当然。それぞれの選手で得意不得意があるから、得意が発揮できるようなやり方を考えていかなければいけないということです。

やり方は選手によって違う

オフェンスのやり方だけでなく、個人技術の練習にも同じことが言える。イセがドリブルを上達させるための練習と、トマがドリブルを上達させるための練習は違う。私がディフェンスをできるようになるための練習と、OTKさんがディフェンスをできるようになるための練習は違う。ある人がやった方法が、他の人にとって良い方法とは限らない。その人に合った練習方法というのがあって、それを見つけるのは簡単ではない。

それを行動に変換すると手段になるんだょね。

「変換」するというのは、「その人に合った形にカスタマイズする」ということ。例えば「練習しまくればスリーが入るようになる」というのは一つの理屈ではあるけど、それだけではあまりにも漠然としすぎていて人は行動できない。もっとやるべきことを具体的にしていく必要がある。例えばトマなら、

  • そもそもゴール下を外すから、外さないように練習する
  • ゴール下が入るようになってきたら、ペイントエリア周辺で練習する
  • ペイントエリアが入るようになったら、スリーの手前で練習する
  • そこが入るようになったら、スリーに挑戦する

というような感じで、途中のハードルを全て明確にした上で練習に取り組む必要がある。上の例ではまだ不十分で、ゴール下の練習は何をするか、回数はどうするか、並行しておこなうトレーニングはどうするかなど、考えなければいけないことがまだある。このあたりが人それぞれになるので(私がゴール下のシュートばかりを練習していてもあまり意味がないよね)、いろんなことを試しながら自分で考えていかなければいけません。

「理屈」は実際にその人が行動できるところまで細分化して考えなければ、机上の空論になってしまう。その細分化の方法、内容(方向性)は個人の技術や能力、環境によって変わってくるので複雑になる。だから「理屈」を教えるのは簡単だけど、「手段(細かいやり方)」まで教えるのは大変だと。そういうことですね。

チェストパスの肘2

結局自分で考えないとうまくならない

誰かに指導したことがある人はよくわかると思いますが、ある人に伝えてうまくいったことでも他の人には使えないということはめちゃくや多いです。基本的には、教える内容はその人に合った形にカスタムしないといけない。だから指導って大変なんですが、それを実際の指導現場でやろうとするとどうなるか・・・時間が圧倒的に足りなくなります。だから細かい部分は個人任せになってしまうんです。学校でも、勉強しなければいけない内容は教えてくれるけど、勉強方法は個人任せですよね。これはまさに「そこまで教えようとすると時間がいくらあっても足りないから」です。

結局は自分で考えて、自主的に練習していかないとうまくならないということです。どんなに素晴らしい指導者が身近にいても、自分で考えることを放棄している人は上達できません。頭を使って考えるのは疲れるし面倒なことですが、少しずつでもできるように意識していきましょう。