どうも、リーダーです。HORNETにはイセというMr.ネガティブがいます。まず体育館に入ってくる時のネガティブオーラが半端ないです。練習する前から「疲れた~」って感じで入ってきます。でも練習が始まって体を動かす様子を見ると、そこまで疲れてはいないようす。意味がわかりません。

身体能力が高いが試合で活躍できない

イセは身長は高くありませんが、身体能力がめちゃくちゃ高いです。足をぐねりやすいことを除けば、身体能力はヤマザキと同等レベルと言っていいでしょう。走るのも早いし、ジャンプ力もある。ディフェンスの反応もういいし、シュートもそこそこ入ります。

練習ではまあまあ活躍します。トラベラーになる(トラベリングする)ことも多いですが、普通に勝負したらスピードでほとんどの人はやられてしまいます。

しかし、試合になるとなぜか活躍できません。先日の市民戦では、イセは2本しかシュートをうつことができませんでした。決めたのは0本。一方ヤマザキは13得点。この差はなんでしょうか。

試合で活躍できないことの言い訳は・・

市民戦後の夜の練習で、ヤマザキがイセに「試合でそういうのやれよ!」と言っていました。練習では活躍しますから、そう言いたくなる気持ちはよくわかります。

「試合でそういうのやれよ!」と言われたイセは、

「練習は別に失敗してもいいから思いっきりプレーできるんだよ!」
「試合だと失敗できないじゃん!」

みたいなことを言っていました。私はそれを近くで聞いていたのですが、その場ではいちいち突っ込むのが面倒くさくスルーしていました。

  1. 練習も失敗していいわけではない
  2. 試合で失敗できないのは当たり前だが、それが良いプレーができない言い訳にはならない
  3. イセは勘違いをしている

練習も失敗しないようにやる

新しいことに挑戦した結果失敗する。練習でそういう失敗するのはOKです。しかし、適当にプレーしていて失敗(ミス)するのは、たとえ練習であってもダメです。なぜなら練習は、試合でミスをしないためにやっているからです。

バスケはミスの少なさを競う側面があります。シュートを落とす。ボールを奪われる。試合で負けるのはそういうミスを多くしてしまったほうです。だから「当たり前のプレーをミスなく当たり前にできる」ことがとても重要です。日々の練習はそのためにやっているのです。

失敗できないことのプレッシャー

「試合では失敗できない」という部分にプレッシャーを感じるのかもしれないですが、それを感じなくするために練習しているわけです。これだけ練習をしているのにプレッシャーを感じるというのは、「自分の技術が試合で使えるレベルには到達していないことを、自分も心のどこかではわかっているから」です。身体能力は高く、反応もいい。そこだけ比べたら試合で戦う相手にも勝っていることが多いです。しかしプレッシャーを感じて、自信を持ってプレーすることができない。身体能力ではない部分に「足りないものがある」ということです。それがなんなのかを考えて今後練習していかなければ、試合で活躍することはないでしょう。

イセの勘違い

問題は「思い切りプレーできたら本当に活躍できるか?」ということです。イセは試合で明らかに試合慣れしていない動きを見せていました。しかしそれを差し引いても、動き自体は練習とそれほど違いがなかったと思います。むしろ練習でやっている通りの動きをしていたんじゃないでしょうか。思い切り動いていたように見えたし、4つのファウルをしてしまうほど激しくあたっていけていたこともそれを証明しています。

イセのシュートブロック

では、なぜイセが活躍できないのか。それはイセのプレーが「練習を基準にしたプレーだから」です。

試合では練習よりもレベルの高いオフェンスを守らなければいけないし、レベルの高いディフェンスに向かって攻めなければいけません。しかしイセの試合でのプレーは、いつもの練習のディフェンス、いつもの練習のオフェンスが基準になっています。そのプレーは通用しないわけです。相手は練習よりももっとウマいから。

能力が足りていないのかといったら、それは違うと思います。冒頭で述べたとおりイセの身体能力は高い。それをうまく使いこなせていないだけです。どんなに速い動きも、相手に読まれていたら止められます。どんなに早く反応しても、相手のフェイクで動いていたら抜かれてしまいます。そういう「駆け引き」の部分が試合で活躍できるレベルに達していないのです。

練習のレベルを考えたらある意味しかたがない部分ではありますが、何も考えずに練習しているのか、それとも試合のことを考えながら練習しているのかで結果は違ってきます。実際ヤマザキはいつも試合のことを考えているように感じられ、実際に試合で結果も残しています。そこがイセとヤマザキの決定的な違いです。

ネガティブは言い訳にならない

思い切りやれないから活躍できないわけではなく、ましてはネガティブだから活躍できないわけでもありません。単純に「駆け引きが下手だから」活躍できていないのです。

それを「萎縮してしまっているから」とか「ネガティブになっているから」と考えてしまうとヤバいわけです。「気持ちが足りないだけで本当はもっとできる」みたいな思考になってしまうから。本当はそこまで実力がないのに自分はできると勘違いしてしまいます。そんな人が試合で活躍できるわけがないですよね。

イセのパスをカット

持っている能力は高いので、しっかり試合を意識した練習をしていけば活躍できるようになります。ヤマザキだって少し前までは試合で力を発揮できないことが多かったですから。なんでうまくいかないんだ?って自分なりにいつも考えてたし、他のチームの練習に行くとかして工夫して練習した結果、試合で結果を残せるようになってきたんだよ。

たくさん試合に出て経験を積むことも重要だけど、練習の取り組み方を変えることがとても大切。練習でシュートを決めたとしても「今のは試合じゃ使えないな」って思える心が必要です。一つ一つ階段を登っていきましょう。