今回もノーブリーさんのブログに答えます。コチラの続きです。今回は、予測に頼ってパスするとミスに繋がるというお話。想像でプレーするのではなくて、目で見たもので判断してプレーを選択しましょう。
予測に頼りすぎない
一度Tノさんにパス出そうと思って、「この人はここで切り替えして戻ってくるだろう」と思って少し後方にパス出したら、そのまま合わずにOB・・・。ハイ、予測って難しいですね。
パスは予測で出すものではないんですよね。目で見た結果を受けて、その状況でパスを出すかどうか、どこにどんなパスを出すかを決めなければいけないです。レシーバーやディフェンスの動きを予測したパスが全部ダメなわけではないですが、そういうパスはミスになる可能性が高くなるのでうまい人ほど多用しません。予測とは違う状況になるリスクを考えると、できるだけ使いたくないのです。
「ここで切り替えして戻ってくるだろうからここにパスを出そう」というのは、レシーバーがその場所に到達するよりも前に、ボールをその場所に投げてしまうということ。味方が予測どおりの動きをしなかったときは、ほぼ100%ターンオーバーになります。ボールが手から離れたらもう自分ではコントロールできないですから、ミスにしないためにはボールをギリギリまで持っていたい。そして「ここで切り替えして戻ってきた、だからここにパスを出す」という感じにしたいです。
予測は次の動きのために
もちろん味方の動きは予測しておくのですが、それは「予めそこにパスを投げておく」ために使うのではなく、次の自分のプレーを早めるために使います。こういう動きをするだろうから、そうしたらこうすると予め準備しておいたほうが、すばやい対応がしやすいですよね。そのための予測です。
ノーマークになっているのを見つけてあわててパスを出す → 遅くてパスカット
にならないように、ノーマークになる前からノーマークになるだろうと予測しておいて、ノーマークになった瞬間にパスを出す(先にボールを投げておくのではない)としたいわけですね。
パスだけでなくドリブル(ドライブ)やシュート(シュートフェイク)なども同じように「予測」を使います。ディフェンスがこう動くだろうから、実際にそう動いた瞬間にこういうプレーをするという感じ。言葉で書くほど簡単なことではないですが、これができないとコントロールしながらのオフェンスができないので、少しずつできるように練習していきましょう。
多分俺の書き方にも問題があるんだろうけど、一番やりたいのは「導くパス」っていうか、味方をそこに誘導させるようなパスなんすよね。
で、その為には先へ先へ出すような感じにしたいんだが、まぁ、それも出来んてないわけで。
本来ならこういうパスってのはアイコンタクトして、お互い同意の上で出すってのが定石なんでしょうな。
「あの人は勘のいい人だから気がつくだろう」じゃ駄目なわけだ。
うーん。「動作を早める」という目的に対する手段として「予測」があるということ?
では、「動作を決める」という目的に対する手段は何なのか?
なんかこれは禅問答みたいだな。
パスで味方の動きをコントロールすることは可能です。速攻のときに選手の前のほうに長いパス(リードパス・導くパス)を出して走らせる、中距離でもスペースにボールを投げておいかけさせる、細かいパスを強制的にキャッチさせて動きを制限させつつコントロールする。いろいろ方法はあります。味方が「パスがこない」と思っているような場合でも、こっちが一方的にパスを出して動きをコントロールすることもできる。パスを出すことによって「ここに動け」と導くこともできる。でも、それはかなり高度な技術です。スペースにほうるパスはディフェンスにも反応されやすいので(ディフェンスもスペースにパスが出ることはわかっている)、そこまで考えてパスを出す必要があります。経験が長い人でも難しいので、基本的には「受け取る準備ができている味方」にパスを出すようにしたいです。
あの場面のパスミスは、
味方が走っている方向とは逆方向に向かってパスを投げている
投げたその先にスペースがない(狭い)
味方がディフェンスをふりきれるような状況ではない
→味方はパスを受ける準備をしてはいない
などの問題があったと思います。私は後ろから見ていましたが、味方選手の位置やディフェンスの状態を考えても、どちらかのサイドにパスを出すべきでした。チノさんにパスを出すとしてもチノさんの走っていくさらにその「先」にパスを出すか。アイコンタクトも必要ですが、お互いに今の「状況を判断して狙いどころを共有する」ことができないと、あの状況での攻めるパスは成功しません。相手が自分と同じことを考えているとは限らないので、私ならあれだけ難しい状態ではサイドに出して様子を見る選択をするかなという感じです。
動作を決める手段は「状況判断」です。そのときのフロアの状況やプレイヤーの動きを見て、次にするプレーを選択します。まだ起こっていないことを「予測」して判断するのではなく、すでに起こったことや今まさに起ころうとしていることを「見て」判断するという感じですね。