前回に引き続き、今回も1対1について考えていきたいと思います。今回のお題は、「ミートで勝負する1対1」です。ドリブルでディフェンスを揺さぶってする1対1もいいですが、ミートで勝負できる1対1はもっといいです。うまい人はそういう1対1をしている気がします。

ドリブルでしかけると時間がかかる

ドリブルでしかける1対1には「時間がかかる」というデメリットがあります。ボールマンがなかなかボールを離さなくなるので、全てのディフェンスがボールマンに集中します。5対5でそういう状況を突破するのは結構難しいです。「技」でディフェンスをキレイに抜き去るにしても、それにはかなりの練習が必要になるだろうし、勝負を決めるまでに多くの時間を使っている分、失敗したときのダメージが大きいです(他の味方がイラつくとか、24秒バイオレーションのリスクが高まるとか)。

フェイクの練習

しかしミートで勝負する1対1ならボールを持ってからほとんど時間を使わずに勝負することができ、失敗したときもすぐに次のプレーに切り替えることができます。

ミートで勝負する1対1

技に頼らない1対1、それは運動量で勝負する1対1です。技による1対1はボールを持ってからが勝負です。しかし運動量で勝負する1対1は、ボールを持っていない状態から勝負が始まります。ボールを持っていないときにフェイクを使いながらディフェンスを振り切るような動きをして、ディフェンスとのズレができている状態でボールをもらう。ボールをもらうときは攻撃的なミートをして、さらにディフェンスをずらす(これがポイント)。ディフェンスが遅れてきている状態でフェイクをかねたミートすることができれば、勝てる可能性が高くなります。

「1対1はミートで勝負が決まる」という言葉を聞いたことがある人もいるかもしれませんが、この1対1がまさにそれです。ボールを持つ前の段階でディフェンスとのズレがしっかり作れていれば、ミートした瞬間に勝負がつくことが多いです。一瞬の勝負なのでパス回しの中に組み込みやすく、仮に失敗したとしてもすぐにパスを出せばオフェンスのリズムも崩しにくい。うまい人はダラダラとドリブルをついて勝負するよりも、このミートで勝負する1対1をすることが多いです。

ホーネットでやっているのはじょーくらいかな。じょーは技で抜くのではなくミートで勝負しているよね。技を使っているとしたら、それはシュートフェイクくらい。あれはボールを持ったときから勝負しているんじゃなくて、ボールを持つ前から勝負を始めているんだよね。今度じょーが来たときはよく観察してみるといいと思うよ。