いつだったか「人にいろいろバスケのこと話したりするけど、ほとんどリーダーの受け売りなのが悔しい」みたいなことをエーハラが言っていました。私はその話を聞いて「受け売りでいいから、それを自分の考えのように語るのは大事なんじゃないかな」と言ったと思います。人から聞いたことを、さも自分で考えたかのように話す。それって大事だし、それでいいと思うんです。著作権とか違反していなければね。
発する言葉で思考が変わる
例えば学校の先生は、「こういうことを教えなさい」と偉い人に言われて、その内容を教えています。先生が0から考え出した内容を教えているわけではありません。でも教わるほうもそれでいいと思っているし、実際に学びになっています。もちろん私が話すことやここに書くこともほとんどが受け売り。自分でも一通り考えて試してみるということをしているので自分の言葉で話してるように聞こえる部分はあると思いますが、どの話にもだいたい「元ネタ」が存在しています。でもそれで少しは「役に立った」と言ってくれる人がいるから、それでいいと思っています。そもそも完全にオリジナルなものを作り出せる人なんてほとんどいないしね(それができるのは一部の天才だけだよ)。
また、「受け売りでいいからそれを自分の考えのように語っていると、自分の思考が元ネタの人に近づいていく」ということが起こります。受け売り話をたくさんしている私も、これは実感のあることです。「なるほど、こうやって他人の考えを吸収していくのか」と。自分が成長することにもつながるんです。本当に、話す言葉で自分の行動は変わっていきますよ。例えば自分のことを「俺」と言うのか、「僕」と言うのか、「私」と言うのかでも、行動や振る舞いって変わります。面白いです。
パクりまくったその先にオリジナルが
バスケに関する行動も同じです。うまい人と同じことをしていると、うまい人たちが見ていることを見るようになり、考えていることを考えるようになります。それが自分の頭に染み付けばレベルアップできる。この方法でバスケIQ的なところも鍛えることができます。プレーもそうです。うまい人がやっているプレーを自分もやってみる。上手い人がやっている体の動かし方を自分もやってみる。そうすると自分のプレーや動作の質が高まっていきます。成長の第一歩はパクること。そう考えて、パクっていいものならどんどんパクって吸収していきましょう。
パクりまくっていろんなことができるようになり、それらに何かを付け加えたり組み合わせを変えたりするとで「新しいもの」ができあがります。それがオリジナルです。つまりパクる(真似をするということね)ことをしなければ、オリジナルは生み出せないということ(天才は別)。実は「オリジナル」は、パクりまくったその先にあったんですね。
↓この13番いったい何やってるんでしょうか。
ということで、自分が成長・上達するために、他の人を真似していろいろと吸収しましょうという話でした。バスケのプレーで言えば、今はネットを使ってお手本が簡単に手に入りますよね。周りにうまい人たちもたくさんいます。これまでにないほど上達しやすい環境です。ぜひ活用して、うまくなっていきましょう。