前回に引き続き、1番目、2番目のチームとその他の人との違いの話です。やっぱり周りが「見えていない」ことも問題ですよね。今日は最後の最後で怪我人が出てしまったけど、あれは周りが見えていないことで起こった事故だったなーと思います。

ボールへの無謀な飛び込みが生んだ怪我

ルーズボール(のように見えたボール)へ飛び込んで、その結果激しく接触したという事故でしたが、どちらかというとディフェンス側の選手がボールだけしか見てなくて、オフェンスの選手の動きを見てなかったことがいけなかったと思います。もちろんオフェンスの選手がファンブルしなければ、あの事故は起こらなかったと思いますが、バスケのルールではあれはディフェンスのファウルですね。明らかにオフェンスの選手が先にボールに到達するところだったので、無理に取りに行くべきではなかったと思います。

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ただ、当然ディフェンス側の選手も悪意を持ってやっていたわけではないし、自分なりに精一杯プレーしていた結果ああいう形で体が動いてしまったわけなので、責めることはできません。また、怪我っていうのは自分の責任でもあるわけです。怪我に強い体を作ることも、怪我を回避することも、全て自分の責任。もし怪我になりそうな勢いで相手が突っ込んできそうになったら、それを察知してかわすっていうことも技術の一つ。今回の接触はかわすのが難しかったかもしれないけど、だからと言って人のせいにばかりしていたら自分が成長できないので、次同じようなことがあったら自分がなんとかして回避できないかってことを考えてみるといいと思います。

必死になりすぎると見えなくなるので一歩引いて

周りを見るために大切なのは、心の余裕です。心に余裕が無いと周りに人に優しく出来ないのと一緒で、心に余裕がないと周りの状況を十分に認識できないんです。実際今回は、ディフェンスの選手は必死にボールを追いかけていて、視野がかなり狭くなっていたと思います。もうボールとその周辺ちょっとだけしか見えていないくらいになっていたのでは。そうなるとボールを取りに行っているオフェンスの姿は見えなくなってしまうわけですね。

でもそんなときに、一歩引いた視点で見るようにしてみると、周囲の様子が一気に見えるようになったりします。前のめりになってそれにだけ注目していると見えなくなるものも、一歩引くことで広い範囲を見ることができるので、目に入るようになります。周りを見ながらプレーするっていうのはそういう感じです。バスケは同時に様々なものを見なければいけないですから、常にそういった視点で見ることが大切。

最高レベルは俯瞰的な視点

さらにレベルが高くなると、上から見下ろしているかのように俯瞰的な視点でコートを見れるようになるみたいです。佐古賢一さんが言ってたのを聞いたことがあります(文章を読んだのかもしれない)。それはちょっと自分でできるイメージが全然持てないんですが、そういう世界もあるんだろうなってことはなんとなくわかる気がします。

ただそんな高度なところを目指さなくても、一歩引くっていうそれくらいでも十分です。たったそれだけで、きっと今までよりもはるかに見えるようになると思います。一歩引いてみるっていうのは、実際に一歩下がって見るようにしてみてもいいし、下がらなくても頭を後ろにちょっと引いたりするだけでもいいと思います。

あとは体が前に倒れると視野が狭くなりやすいので、体を起こしながらプレーするっていうことを意識してもいいし、ボールには直接関係のないところもいろいろ見まくる戦法でもいいと思います。とにかくあらゆる方法を使って、もっとよく「見ながら」プレーできるようにしなければいけないですね。頑張っていきましょう。