どうも、リーダーです。興味深いコメントをいただきましたので、記事にして回答したいと思います。長いですが学びのある内容になっていると思うので、じっくり読んでみてください。

納得できない指導

いただいたのは、以下のようなコメントです。

悩みというか、意見聞いてください。そして意見聞かせてください。

バスケにおいて(バスケに限らず)力を抜くって大事なことだと思ってます。
それと無駄な動きを極力少なくするってことも。

でも部活をやってると、もっとがむしゃらにやれだとか、もっと一生懸命やれだとか、常に当たれだとか、もっとキビキビやれだとか、もっと脚動かせだとか、最後まで走りきれだとか、常に全力でやれだとか、高校生らしくやれだとか、力んでるやつは頑張ってる、力むことこそ素晴らしいみたいな感じです。
ディフェンスとかでそこまで動かなくていいだろってくらい無駄な動きの奴が一生懸命でよろしいって感じです。

バスケをやってるというよりは、部活という教育的な道徳的なことをやってるって感じです。
バスケ的には無駄でも、根性論的、教育的には必要というか。うまく言えないんですけど。
無駄に疲れてるなって思うことが多々あります。
むしろわざと疲れさせてんじゃねーか(非行防止?)って思うことも。
素直に従うべきなんでしょうか?

それと、大会の下位回戦とか弱い(って言うのもあれですが)相手とやるときに、急にオールコートマンツーやらされて、大差で勝て!ってのが理解できません。
今までの指導者、全員そんな感じでした。
バカみたいに点差つけて勝つ意味が何なのか理解できません。
弱いものいじめにしか思えません。
極端に言って相手より1点多く入れれば勝ちなのに。
そんなところで無駄にはりきって体力使って、上位の相手とやるときには体力残ってなくてボロ負けってことが多々あるんです。
もうあほじゃねーかと。ギャグじゃねーかと。
マラソンでいうなら、最初から全力疾走して途中棄権みたいな感じじゃないですか。
こんなんだから、大会の緒戦とか弱い相手とやる時が嫌で嫌で仕方ありません。
やらされてる感が半端ないです。

自分が監督だったら、「緒戦だし1点でも勝てばいいから」って言って選手を送り出します。
そっちのほうが伸び伸びできる気がするし、気持ちも楽だし、無駄に体力も使わないと思うし。
強い相手のときこそ万全で思いっきりやるために。

とにかくバスケと部活は違うんだなって感じてます。
っていうより部活のせいでバスケが嫌いになってるって感じです。
最近は部活にでるのが憂鬱で仕方ありません。
バスケは大好きなのに。
やっぱり自分の考えがおかしいんでしょうか?

PS.バッシュがキュッキュ、キュッキュ鳴るのも無駄な動き故なんでしょうか?

簡単にまとめると、「部活の指導に納得できない」という内容です。いくつかにテーマがわかれているので、順に私の考えを書いてみます。

がむしゃらなプレーは必要か

ムダに力を入れない(ムダな力を抜く)ことは大切です。無駄な動きも少なくしていかなければいけないでしょう。しかしそれは、手を抜いてもよい、ダラダラしてもよいということではありません。なんのために「力を抜き」、「無駄な動きを無くす」のか。それは当然最高のパフォーマンスをするためです。私は「がむしゃらなプレー」「一生懸命なプレー」「常にプレッシャーをかけ、足をたくさん動かして最後まで走りきれるプレー」は必要だと考えています。私が目標にしている人たちは、まさにそういう動きをしているからです。それを実現するために、動作について、無駄の無い動きについて考えているわけです。そのための脱力であり、そのためのコンパクトな動作です。それを大前提として。

力んでいる動きとそうでない動きを見分けられない指導者がいるのは事実です。また、力んでいる動きは見た目には「頑張っている」ように見えるので、力んだ動きを賞賛する人は少なくありません。私は「同じ結果が得られるのであればより楽にそれを達成するほうが優れている」と考えますが、「楽をするなんてけしからん」と考える人もまだまだ多いです。歯を食いしばってつらいことに耐え、地道な練習を重ねた結果やっとのおもいで目標を達成する。努力とはそうでなければいけないと考えている人もたくさんいるでしょう。

コメントを読む限りでは、ぽっくんさんの指導者はそちら側の人かもしれません。しかし、その指導者の方も「わざと疲れさせようとしている」なんていうことはなく、上記のような信念のもと一生懸命指導しようとしてくれているのではないでしょうか。

バスケ的にはムダでも、根性論的、教育的には必要

「バスケ的にはムダでも」と考えているかどうかはわからないですが、「根性論的、教育的には必要」とは考えているかもしれませんね。それが指導として正しいかどうかは置いておいて、学校教育の一環である部活動では、そのような考えのもと指導が行われるのは決して悪いことではないと思います。むしろそういうふうに指導しなさいと偉い人に言われるんじゃないでしょうか。人間性を磨くとか、一つのことをひたむきに頑張るとか、どんなことでも全力でやりきるとか。そういうことを大切だと考え、指導してくれている。そう思えば、そのやり方があっているかどうかは別として、指導者の方の気持ちも理解できなくはないと思います。

素直に従うべき?

そういう指導が理不尽だと感じるのであれば、指導者の方と話し合いの場を設けなければいけないでしょう。ぽっくんさんもコメントからバスケのことを深く考えているような印象を受けますし、ぽっくんさんの意見は間違っていないとも思います。その意見を指導者の方に伝え、普段の指導に取り入れてもらうことは不可能ではないはず。そういう指導もわかるしありがたいと思っているのですが・・というスタンスで話をすれば、きっと聞いてもらえると思います。

>弱い者いじめ
>マラソンでいうなら最初から全力疾走して途中棄権

マラソンの例え、うまいし面白いですね。私も必要以上の大差で勝って後味を悪くした経験があります。ただ、手を抜いて勝つのも相手に失礼だと思うので、私が指導者なら控え選手を積極的に使いたいと考えます。スターターの体力温存もできるし、控え選手が経験を積んでうまくなればチームとしてもレベルアップすることができるからです。

私は決してぽっくんさんの考えがおかしいとは思いませんが、「気持ちよく勝ちたい」という想いは指導者でも選手でも誰もが持っていると思うので、大差で勝て!って言いたくなるのもわからなくはありません。ただ、そこでの体力消費が次の試合に影響を与えているというのなら、それは戦術ミスというか、考えが浅はかだと言わざるを得ないでしょうね。指導者の方がそれに気づいていないのなら、プレイヤーが指摘してもいいと思います。

バスケと部活は違う

バスケはバスケですが、学校の部活動ではバスケのために合理化された指導が行われるとは限らないということではないでしょうか。しかしこちらの働きかけで指導者の方を変えようとするのはめちゃくちゃ大変なので、与えられた環境の中で自分が楽しむためには何をすればいいか、ということを考えてみてもいいかもしれません。

>バッシュがキュッキュ、キュッキュ鳴るのも無駄な動き故なんでしょうか?

バッシュが出すキュッキュという音は気にしすぎる必要はないですが、「バッシュに過度なグリップ力を求める動き」はよくない動きだと思います。

納得いかない部分があるようですから、話し合いをするのが重要かなと想います。誠意ある態度で話をすれば、指導者の方もきちんと話を聞いてくれるはず。話し合いは、こちらの言い分が100パーセント通ることはほとんどないですから、お互いが歩み寄り、「そういう内容なら納得できる」というところで折り合いをつけることを目標にすると良いでしょう。以上、参考にしてもらえれば。