どうも、リーダーです。今回は「根拠のないプレイをするな」という話をします。

変な動きをする人

練習では「変な動き(プレイ)」をする人がいます。ただ本人は変なプレイ(動き)だなんて微塵も思っていないので、指摘されても?って顔しています。ただ周りから見たらそれは変なプレイで「なんでだよ!」って周りの人によくつっこまれています。

その変な動きをする人に「なんでそうやって動くん?」と聞くと、かなり高い確率で「なんとなく・・」という返事が帰ってきます。そうです。何も考えずに、なんとなく変な動きをしてしまっているんです。

根拠のないプレーはしない

今自分がしようとしていることに、何か根拠はあるのか。常に確認するようにしてみてください。練習での自分の動きに根拠が感じられるか。練習動画で確認してみてください。もし自分がなんの根拠もなく変な動きをしてしまっていたら、次からは絶対にやらないように気をつけましょう。そういう動きは何のチャンスも生まないうえに、他の選手の邪魔にもなってしまうだけですから。そんな微妙な動きをするくらいなら、何もしないほうがまだいいかも・・。本当なら何もせずに止まっていることにも根拠が必要ですが、動いて邪魔になるよりはいくらかマシです。

その動きをする根拠を考える

良い動きをしている人のプレイには、「○○だからこのプレーをした」という根拠が感じられます。ディフェンスが離れていたからシュート。ディフェンスが前に出てきたからドリブルで抜く。ディフェンスが寄っていたからパスを出す。誰が見ても納得できる根拠(理由)があります。そういうものが自分のプレーに感じられるか。現状では、感じられない人も少なくありません。

「根拠」が合わせのプレーを作る

チームとして良いオフェンスをするためにも、一人ひとりの選手が動きの根拠(理由)を持ってプレーする必要があります。なぜかというと、「プレーの根拠」を他の味方と共有することで「合わせのプレー(チームプレー)」が生まれるからです。

客観的な根拠は共有できる

「なんとなくこう思う」という自分の感覚だけの根拠は他人と共有することができません。賢い人(経験豊富なうまい人)はそこまで理解して合わせてくれることもありますが、基本的には他人に伝わることはないと考えたほうがいいでしょう。しかし、「ディフェンスが離れている」「スペースがあいている」「ディフェンスが見ていない」といった、「誰が見てもそうだと感じる事実」は、わざわざ話し合わなくても他人と共有することができます。だから、この情報を根拠にしてプレーしていれば、他の味方が自分のプレーに合わせて動いてくれる確率が格段に高くなります。これがチームプレーをつくるのです。

合理的に選択されたプレーなら合わせてくれる

客観的な根拠をもとにプレーを選択する。このとき、どのようなプレーをするかはプレーヤーによって微妙に違ってきます。スペースがあいているから自分がカットインする、と考える人もいれば、スペースがあいているから誰かを走らせる、と考える人もいるわけです。この判断が難しく、間違ってしまうと合わせのプレーをころしてしまうことになります。

マリオのシュート後の姿勢

ポイントは「どちらが合理的か」です。自分がカットインするほうがシュートの成功率が高いのか、それとも他の人を走らせるほうがシュートの成功率が高いのか。基本的にはシュートの成功率が高いほうが「合理的な選択」となります。自分が合理的な選択をすることができ、かつ周りの選手たちも同じような判断をしていたら、自分のプレーに周りの選手が合わせてくれます。

場面によってはルールがあったほうが楽かも

ここで言っている「合わせのプレー」はとっさにその状況に合わせて動くことを想定していますが、人の動きがあまりなくフロアの状況が大きく変わっていないような場面では、「どんなプレーが合理的か」という判断が難しくなってしまいます。例えばトップの選手がボールを持っているとき、トップからウイングにパスを出したあとに、トップの選手が逆サイドのウイングにスクリーンをかけにいくのか、それとも逆サイドのウイングの選手がトップの選手にスクリーンをかけにいくのか。これは「どちらが正しい」かを決めるのが難しいです。

マリオの回転ジャンプ

そういうときは、話し合いを重ねて「ルール」を作っておくと味方とからんだプレーがしやすくなります。例えば先ほどの例なら、「トップの選手がどちらかのウイングにパスを出したら、逆サイドのウイングがトップの選手にスクリーンをかけにいく」というルールを作っておくことで、迷うことなく動くことができ、かつ複数人がからんだプレーを作ることができます。

ある立場から見たときの優劣

バスケットボールの動き方に「唯一の正解」はありません。複数の選択肢があるのは普通だし、その選択肢の中で「正解」「不正解」を決めるのが難しいことも多いです。ただ、完全な正誤は決められないとしても、ある立場からみたときの優劣は付けられます。

接触するじょーとヤマザキ

例:ハイポストにボールが入ったとき

シューター → シザースよりも外に開いてパスを受けたほうがいい
フォワード → 外に開くよりもリングに向かっていくシザースのほうがいい

自分の特性を考えつつ、自分にとってより良いプレー(かつチームにとっても良いプレー)を選択すればOKです。

自信を持ってプレーするために

以上のことを頭に入れて練習動画を見ると、いかに自分がアホなプレイをしているかがわかります。合理的でない選択をしていることが非常に多いです。

「ここでこの動きをしてもなんにもならないな。だったらこのときはこういうプレイをすればよかったな・・」

そうやって自分の動き方を反省しましょう。そういうことを繰り返すうちに、「ここがこうだからこう動く」という思考が鍛えられていき、明確な根拠を持ったプレーができるようになっていきます。

イセのドライブ

ということで、「根拠のないプレーはするな」という話でした。「なんとなく」動くことをやめて、どんな動きにも「根拠」を求める。そうすれば自分のプレーに自信が持てるようになっていきます。なんだってそう。なにか根拠があれば自信もって主張できるわけです。そういうプレーは周りも納得してくれるし、意図が感じられやすいので合わせのプレーも生まれやすい。まだ根拠のないプレーをしている人は多いので、少し意識してみてください。