バスケットボールはシュートミスを含むミスが少ないほうが勝ち、ミスが多いほうが負ける。しかし、だからといって相手のミスを喜ぶのはどうなのか。そこに相手への敬意はあるのかというお話。

相手のミスを喜んではいけない

相手がミスしたときに、それを喜んではいけない。相手がターンオーバーしたときに、ナイスとか言ってはいけない。相手はシュートをはずしたときに、よっしゃーとか言ってはいけない。自チームのプレーに言及するのはいいが、相手チームのプレーに対して、特にミスに対して喜びの声を上げるのはダメだ。

しゃがむガルシア

もちろんこちらは相手がミスしてくれるようにディフェンスを頑張っているわけなので、こちらの働きかけによって相手がミスしたらそれはナイスプレーだ。それなら喜んでもいいし、大いに盛り上げるべきだろう。しかし、こちらの働きかけがなにもない状態でのミスがおこったとき、それは喜んでいいのか?ということだ。

そこに相手への経緯はあるだろうか

プロゴルファーの石川遼選手は、ライバルがパットを外したときに観客が喜んで拍手したことを怒っていた。なぜ彼が怒ったのか。そこを考えてみてほしい。ゴルフとバスケでは前提条件に違いがあるが、通ずるものがあるはずだ。

私たちは、自分の利益ばかり考えていて、相手への敬意を忘れてはいないだろうか。相手のミスが、こちらを有利にする。それは事実だが、だからといって相手のミスを安易に喜んでしまうのは「程度が低い」ということにならないだろうか。相手のミスで得点できたとして、それがナイッシューなのか。私は簡単にナイッシューと言ってしまいたくない。

自分たちのプレーを野次って盛り上がろう

相手のプレーではなく、自分たちのプレーに声をあげるようにしよう。自分たちのプレーであればいくら野次ってもかまわない。シュートを外したらオイオイといえばいいし、変なプレーをしていたら笑ってもいいだろう。信頼関係が成り立っている味方同士であればそれは許されるし、チーム全体を盛り上げることもできるはずだ。

相手のプレーに対しては、声を出すのであれば賛辞の声にしよう。ナイスプレーとか。ナイッシューとか。相手を積極的に盛り上げるような声を出す必要はないが、相手のミスに追い打ちをかけるような声ではなく、お互いが十分に力を発揮しあえるような声をかけていきたい。

そうしなければいけないルールなど存在しないが、マナーとして、相手への敬意を忘れないための一つの行動として、そういったバスケットを目指していきたい。