ミスをするのはかまわないといつも言っている。ミスするというのは自分の能力以上のプレーをしているということでもあるし、それは「挑戦」にあたると思う。「挑戦」はたくさんするべきだし、挑戦し続けなければ上達はできない。

しかし何度も同じミスを繰り返すのは違う

ただ、何度も同じミスをするというのはまた問題がある。上達しないでそこにとどまっているということだからだ。じゃー同じミスをしないためには何が必要なのか。それはミスをしないために必要な動作を「する」ということだ。ミスを「しない」のではなくて、必要な動きを「する」。ミスのかわりに必要な動きをイメージする。

イセの後ろ姿

例えばいつもトラベリングをしてしまうイセ。イセがトラベリングをなくすためにはどうすればいいか。「トラベリングをしないようにしよう」と考えるだけでは不十分なのは今のイセを見ればよくわかる。あいつはすごく考えているし、トラベリングをしたくないと心底思っているはずだ。でもトラベリングは無くならない。トラベリングをしたくないと強く思っているからトラベリングをしてしまうっていう部分もあるような気がする。

じゃーどうするかと言ったら、「トラベリングをしないようにしよう」と考えるのではなくて、「軸足が離れる前にドリブルをつくようにしよう」と考えればいい。そしてそれを実行すればいい。ミスを「しない」ようにしようと考えるのではなくて、ミスしないために必要な動作を「する」ようにしようと考えればいい。

「○○しない」ではなく「××する」と考える

例えばいつもファウルをしてしまう人がいたとして、「ファウルをしないようにしよう」と考えるだけではファウルはなくならない。「ファウルをしないためにはどういう動作が必要なのか」を考えて、ファウルをしないようにしよう、ではなくて、その動作をしようと考えればいい。

パスミスをしてしまう人がいたとして、「パスミスをしないようにしよう」と考えてもきっとパスミスはなくならない。「パスミスしないためにはどういう動作が必要なのか」を考えて、その動作を実行しようと考えればいい。

イズミがシュートを改善するためには「エアボールしないようにしよう」と考えるのではなくて、「せめてリングにあてよう」と考えればいいわけだ。「リングにあてよう」と考えていたらリングにあたってシュートは入らないけど。

「○○しないようにしよう」ではなくて「××しよう」と考える。「○○しないようにしよう」を「××しよう」に変換して、それを実行する。そうするとミスは改善できる。かもしれない。ちょっと意識してみるといいと思うよ。