最近は昔懐かしいメンバーが練習に来ているので「変化」について考えることが多くなった。しばらく見ないとだいぶ雰囲気が変わったような印象を受けるよね。

上達するというのは変化するということ

私は「上達する」ということは「変化する」ということであるといつも言っているけど、練習では変化が見える人もいれば変化が見えない人もいるわけです。変化が見えない人は上達していないってこと。

変化1

みんな「元の姿」に戻ろうとするんだよね。基本的に変化を嫌う。自分にとって心地よい「元の自分」に戻ろうとする。本当にうまくなりたい、変わりたいと思うなら、強く願うだけでなく変わるための努力を鉄の意志を持って実践しなければいけないんだよね。

変わろうとしていても元に戻ってしまう

例えばね、自分が得意なプレーってあるでしょう。そこにすがりたくなるんだよね、やっぱり。そこにすがるってことは「元の姿に戻ろうとする」ってことなんだよ。

得意なところを伸ばすっていうけどね、それはできないことから目をそむけているだけっていう側面もあるんじゃないかな。

変化2

私の場合なら、相手を抜くための技がいくつかあるんです。でもそれは、普段の練習ではできるだけ使わないようにしてるんだよね。封印してるというか。我慢できなくて使っちゃうこともあるけど、いつもそれをやっていても変われないんだよね。それをやることによって他の技を練習する機会が奪われるし。

あと昔の私はね、スリーポイントが得意だと思ってたんです。だからゲームでもスリーポイントばっかうってたわけ。スリーポイントうつのは悪くないけどさ、スリーポイントにからめてほかのいろんなことが練習できるわけじゃん。ボールをもらうときのミートのやり方や、ディフェンスのフリ切り方など。そういうところまで考えてスリーポイントをうつべきだった。スリーポイントだけでは変化がないうまくはならないんだよね。そういうプレーだと。

シュート

さっき「我慢できなくて使っちゃう」って言ったけど、それがまさに「心地よい自分の姿に戻ろうとする」ってことでさ。自分が得意なことって、意識しなくても勝手に練習することになるんだよね。我慢できなくて。得意なところは無意識のうちに練習しちゃってるんだから、本当に意識すべきなのは「自分が得意ではないことを練習する」ってことなんだよ。だから「封印」したほうがいいよ。自分が得意なプレーは。

得意を封印して苦手に挑戦する

自分の得意なところをいかすという発想は必要。でも練習では自分がうまくできないことに挑戦し、試行錯誤したほうが100倍上達するよ。そしてその成果を試合で発揮すればいいんだよ。

練習中に「自分が活躍したい」という欲求に負けると、自分の得意なことばかりをやってしまう。そういうときに少し考えてほしい。ちょっと待てと。お前が活躍したいのはこの練習の中でなのか?それともこの先にある大会の試合の中でなのか?とね。

パス

変化を生むためには「挑戦」が必要です。挑戦というのは、自分が今いるところよりも高いところを目指すこと。つまり、今上手にできないことにチャレンジするということです。

自分が上手にできないことに挑戦し、そして失敗するというのは決して恥ずかしいことではありません。むしろ、自分の得意なところにばかりすがって、それしか練習しない人のほうが恥ずかしいよね。練習で自分ができないことに挑戦しなければ、ずっと変化せずにバスケをし続けることになるんだから。

上を見て、挑戦し続ける選手でありたいね。上にはまだまだ倒さなきゃいけない人たちがいるんだから、横を見渡してる暇はない。耳が痛い人は何人もいるはず。自分自身でも、改めて頑張ろうと思ったしだいです。

この画像、思わず保存してしまった。